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親子三代で観たい!前進座『くず~い 屑屋でござい』

カルチャー
前進座

「前進座」ってどんな劇団?

吉祥寺の演劇の拠点として地域の方々に愛されてきた前進座。
その歴史は古く、今年創立91周年を迎えました。
吉祥寺駅南の劇団 前進座ビルに、稽古場、事務所を構え、武蔵野地域のみならず、全国で健やかで楽しい舞台を発表し続けています。
作品は、歌舞伎をはじめ本格的な文芸歴史劇、青少年向け音楽劇など幅広く、毎年、春と秋に国立劇場などでの公演が恒例になっていて、歌舞伎の通し上演などが注目されています。

以前の舞台より

古典落語「井戸の茶碗」から生まれた作品。

今回は、6月に武蔵野公会堂と武蔵村山市民会館で行われる『くず~い 屑屋でござい』について、出演される女優の北澤知奈美さんにお話をうかがってきました。
『くず~い 屑屋でござい』は、古典落語「井戸の茶碗」を題材に創り上げた作品。江戸の暮らしは私たちの想像をはるかに超えたサステナブルなライフスタイルだったそうです。

目からウロコ!徹底したエコシステムだった江戸の町。

そもそも「屑屋」とは何者なのでしょう?
屑屋は家庭で出た紙屑を買い取り、古紙問屋に売る人。
江戸の町にはゴミが一つも落ちていなかったといわれるほど、とことん使いきるまで物を大切に利用していたそうです。
他にも割れた茶碗を直して再生する職人や灰を集め肥料として売買する人など、驚くほど徹底利用のシステムのあるエコな暮らし。そんな江戸の暮らしもこのお芝居では見ることができます。

以前の舞台より
以前の舞台より

悪人が一人も出てこない。

落語には基本、悪人が出てこないそうです。
もちろん、今回も登場人物は皆、馬鹿がつくほど正直者。その正直の譲り合いに巻き込まれる屑屋さんたち。江戸の町で起こる屑屋さんの大奮闘が観る私たちに爽やかな笑いと心温まるほっこりとした気持ちにさせてくれます。

以前の舞台より
以前の舞台より

お芝居の前には、解説や三味線の実演も♪

このお芝居では、家族三代で楽しめるよう、上演前に長屋の生活、髪型や服装など江戸のくらしについて面白おかしく解説してくれます。三味線や拍子木の実演も。
歌舞伎では黒御簾の中で演奏され、演奏者は出てくることがない三味線ですが、今回はお芝居の前に三味線の解説と実演もあります。お子さんでも、お芝居の世界にすっと入り込める仕掛けになっているのです。

『くず~い屑屋でござい』の出演者
写真右、大家さん:中嶋宏太郎
写真中央、屑屋さん:藤井偉策
写真左、高木佐太夫:松浦海之介(武蔵野市第三小学校出身)

YouTubeで『くず~い 屑屋でござい』をのぞいてみましょう!

最高の演劇が心の栄養に!

武蔵野市民の中には、子どもの頃、前進座さんの舞台を見るのがお年玉代わりだったという方も。
「生のお芝居を観る」という経験は、感性や心の栄養になります。心が豊かになる経験を沢山の方に感じてもらいたいと、前進座の俳優の方々は日々、お稽古に精進されています。
「お客様のお芝居を観終わった後のキラキラの目を見ると、お芝居の喜びを実感します」話される北澤さんが、舞台で演じておられるのを是非観てみたい!とますます楽しみになりました。

五月国立劇場公演『杜若艶色染』の稽古

新たなことにチャレンジし続ける前進座。

前進座のチャレンジは幅広く、お芝居の他にも朗読講座歌舞伎ワークショップなどを実施しているそうです。
そちらも10代から80代まで幅広い人気だそうで、SNSやYouTubeも俳優さんたちが趣向を凝らして編集しているそうです!
「演劇は言葉を伝えることが仕事」と言葉をとても大切にしているそう。伝統を継承しながら、現代に活かし、お芝居の素晴らしさを届け続けていく前進座さんから目が離せません。

五月国立劇場公演『杜若艶色染』の稽古

『くず~い 屑屋でござい』

日時:6月17日(金) 18:00開場 18:30開演
会場:武蔵野公会堂

観劇料金:一般 3,500円、中学生以下 2,500円、ハンディチケット 3,200円、ペア券 6,500円
チケット申込・お問合せ:前進座 TEL 0422-49-2633(平日 10:00〜17:00)

詳しくは前進座サイトでCheck!

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