雨のおかげで池が現れた!絶滅危惧種「ハンノキ」を再生しよう!
吉祥寺の自然目次
「ハンノキ」再生には湿地が必要。
井の頭池のほとりにある、都内で数少ないハンノキ林を保全する取り組みが行われています。
「ハンノキ(榛の木)」は湿地に生える高木で、東京都で絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。井の頭公園のハンノキ林ように、まとまったハンノキ群落は貴重です。
台風での倒木被害をきっっかけに保全スタート!
このハンノキ林は、土砂の堆積や周辺の高木化による日照不足、踏圧などで、次世代の若木が育っていない状態でした。
2018年の台風で、多くの木が倒れたのを機に、東京都によるハンノキ林の再生作業がスタートしました。
ハンノキを若返らせ「湿地林」としての再生を目指す。
「ハンノキ」は湿地に生えるため、地下水位が上がったとき、保全エリアが湿地になるよう、盛り土をどけ、水域を広くなだらかにしています。
また、台風で倒木した後に萌芽更新した株を、育成しており、毎月、草に埋もれないよう除草したり、樹高の記録も行なっています。
保全エリアではハンノキのキュートな萌芽も。
井の頭池の池畔のハンノキ林では、梅雨入りしてから地下水位が徐々に上がり、7月7日頃に水が湧きました。堆積した土をどけてから、水面ができる範囲が広くなっています。
もう少し地下水位が上がると、見応えのある大きな池になることでしょう。
萌芽したハンノキが枝を広げる様子もかわいらしく、思わず応援したくなります。
井の頭公園を散歩する際は、ハンノキ保全エリアをチェックしてみてください。