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今年の冬は、井の頭池の「カモが少ない」ってホント?

吉祥寺の自然 マガモ

「カモ」が夜間、よその水辺へ出かける理由とは?

冬はカモやサギなどの水鳥の数が多く、観察しやすい季節です。東京都との協働や自主活動を通して井の頭池の保全活動をしている、生態工房の佐藤さんに、井の頭池の水鳥の近況をうかがいました。

キンクロハジロ

佐藤さん:
カモは日中、井の頭池で休息し、夜間によその水辺へ採食しに出かけるものが多いようです。他所の水辺で過ごす日もあるようなので、井の頭池にいる数が日によって変化しています。

今年の冬は「カモが少ない」と言われることがあります。
広い水面に群れていて、目に付きやすいキンクロハジロの数が、日によって大きく変動しているのでそう感じるようです。
少ない日もありましたが、越冬期全体として捉えれば、例年並みの羽数です。昨冬は多かったので、よけいに今年は少なく感じるかもしれません。

井の頭池のカモ類は、日中は休息しているばかりでなく、採食する様子も観察できます。キンクロハジロは、池の深いところで潜水し、池底の食べものを採っています。

潜水しないカモは何を食べているの?

マガモ

編集部:
潜水しない種類のカモは、何を食べているんですか?

佐藤さん:
カルガモやマガモのように、潜水しないカモは「浅場」と呼ばれる場所にやってきます。
池畔の水深が浅い場所には、湿地の植物が生えていて、それらの葉やタネなどを食べています。

バン

12月から井の頭池の堰板が高めに設定されており、浅場の水深が深くなっています。そのためか浅場の泥地で採食していたカモやバン、コサギなどを見にくくなっています。

ゴイサギ

「井の頭池ちょこっとウォッチング」は3月までお休み。

編集部:
「井の頭池ちょこっとウォッチング」は3月まで中止になったそうで、ガッカリしている子供たちもいるのでは?

佐藤さん:
そうですね。「井の頭池ちょこっとウォッチング」は開催できませんが、その代わりに「浅場と鳥」に関する動画を、サイトでご紹介する予定で、現在準備中です。2月20日ごろまでには公開できそうです。

「そだてようハンノキ林」は、イベントとしては中止になりましたが、作業は必要なので、係の者だけで行っています。
大勢の人と一緒に作業できると期待していたので残念ですが、再開を楽しみに活動を続けます。

ハンノキ

編集部:
井の頭池の生態系を保全するためには、地道な活動を「続ける」ことが大切ですね。ボランティア活動が再開するまで、少人数で大変だと思いますが、がんばってください!
「浅場と鳥」に関する動画が完成したら、改めてご紹介します!

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