漂う水草に癒される。井の頭池の初夏。
吉祥寺の自然「かいぼり」効果で、美しい水草がただよう水面。
2013年、2015年、2018年と、これまでに3回行われてきた井の頭池の「かいぼり」。
水を抜いて池底を天日干しし、外来魚の駆除、池底を天日にさらしたことにより、今では透明感のある水質に生まれ変わりました。
池のほとりを歩いていると、透明な水の下で、ゆらゆらと漂う水草が見えます。
広々とした池一面に、細長いグリーンの水草がゆるやかな曲線を描いて、その美しさに思わず立ち止まりたくなります。
生態系が回復したおかげで、こんな美しい景色を眺められるなんて、本当に「かいぼり」をしてよかった!
井の頭池が生命力を回復していることを実感できる、シアワセのひとときです。
絶滅したはずの水草が復活!井の頭池の素晴らしい回復力。
井の頭池は「武蔵野3大湧水」の代表格。
かつては、多くの水草が生育していました。しかし、都市化により湧水量が減り、水質汚濁や外来種の移入で、在来の水草は姿を消していました。
しかし、「かいぼり」による水質改善のおかげで、絶滅したと考えられていた「イノカシラフラスコモ」が、60年ぶりに池底から発芽していることが確認されました。
「イノカシラフラスコモ」は、昭和32年に井の頭池で発見された緑色藻類の仲間です。
成長すると20~30cmの長さになり、茎もとても細いのが特徴です。
これからも美しい景色を毎年見ることができるよう、井の頭池を守っていきましょう。