井の頭池のほとりを歩いて「ちいさい秋」を見つけよう♪
吉祥寺ガイド目次
秋が深まり、天気のいい日には、井の頭池のまわりをお散歩やジョギングを楽しんでいる方も多いのでは。
井之頭弁財天の近くに、アップライトピアノのかたちの黒い石碑があるのをご存知ですか?
石碑は「ちいさい秋みつけた」の作曲家、中田喜直さんの生誕90周年を記念して建立されたものです。
「ちいさい秋みつけた」のメロディーは井の頭公園の散歩で生まれた!
中田喜直氏は「めだかの学校」「夏の思い出」などの名曲を残した日本を代表する作曲家。歌曲、童謡、合唱曲、ピアノ曲、校歌など、なんと2000曲以上も作曲されたそうです。
中田喜直氏は、昭和20年代前半に三鷹市に居を構えました。武蔵野の自然を愛し、よく井の頭公園を散策していたそうです。そんな時に生まれたのが「ちいさい秋みつけた」のメロディーだったと石碑で紹介されています。
中田喜直の石碑は「アップライトピアノ」のかたち。
石碑は珍しいアップライトピアノのかたち。鍵盤まで細かく刻まれていて、小さな子どもがピアノごっこするのによさそうです。
石碑には、中田喜直さんは、創作活動の際にアップライトピアノを使用し、日本人の体形にあったピアノの必要性を訴え、その製作に尽力したことも刻まれています。
手書きの楽譜があたたかい。
近づいてよく見ると、楽譜はなんと手書きを刻印したもの。
直筆譜は、中田喜直さんの人柄が感じられる、モコモコとしたあたたかな筆跡です。
サトウハチローさんの詩が音符の下にふられていて、読んでいると自然にメロディーが浮かんできます。
晴れの日は「ちいさい秋みつけた」のメロディーを口ずさみながら、池のほとりを散策してみてください。中田喜直氏の感じた井の頭の秋を体験できるかもしれません。