「わたしの吉祥寺」〜vol.3 小松由美さん。
吉祥寺ガイド目次
11,321枚のマスクを通して、心をつないだ仕掛け人。
吉祥寺を愛し、吉祥寺のカルチャーを支えている方々に、お気に入りのスポットや過ごし方など、吉祥寺の魅力を紹介していただくコーナー「わたしの吉祥寺」。
第3回は、新型コロナ感染拡大防止のため、自粛が重なり、吉祥寺の街から活気が消えそうになっていたとき、マスクを通して心をつなぐプロジェクトを立ち上げた小松由美さんに登場していただきます。
1ヶ月半の間に、1万枚以上のマスクを回収し、必要なところに届けた彼女の情熱と行動力はどこから生まれたのでしょう。
吉祥寺生まれ、吉祥寺育ち。
小松由美さん談〜
私は、吉祥寺駅北口駅前の商店街の中で生まれ、今の街並みが作られる吉祥寺の街と共に育ちました。子供の頃の遊び場は、いろんなお店のバックヤードやデパートの中でした。(笑)
そんな環境の中で育ったせいか、乗り物の行く先に「吉祥寺」という文字を見ただけでときめくほどの吉祥寺好きです。
色々な地域活動をする中で、それぞれの良い所を発揮しながら武蔵野がもっと魅力的なまちになることを願って、「NPO法人サラダボウル」を立ち上げ、活動しています。
「ハートマスクプロジェクト」を立ち上げることになったきっかけは?
小松由美さん談〜
今回新型コロナウイルス感染症の影響で、急激なマスク不足となり、店頭からマスクが消えました。
一方で手づくりマスクを作る人も増え、手持ちの余剰マスクを必要な人に分けて差し上げたいという声も聞こえてきました。
緊急事態宣言で外出自粛中の中、公共施設などは閉まっているけれど、人の生活に密接な生活必需品生活用品を買いに出る商店街なら、だれでも負担にならずに寄付ができるのではないかと思いました。
「ハートマスクプロジェクト」スタートと、回収BOX設置の経緯は?
小松由美さん談〜
集めたマスクは、「武蔵野市民社会福祉協議会」を通して適宜必要な施設に配布していただけることが決まり、「武蔵野商工会議所」がバックアップをして下さる事でプロジェクトがスタートしました。
商工会議所、アトレ郵便局、本町郵便局に加え、サラダボウルの理事に名を連ねてくださっている「カヤシマ」と「フルーツの一実屋」さんにもご協力をいただき、吉祥寺駅付近5か所に回収ボックスを置かせていただくことができました。
プロジェクトを広める方法は?
小松由美さん談〜
皆さんへのお知らせは、FacebookとTwitterがメインです。
そこから、アトレ吉祥寺店さんが花火の広場に大きなお知らせを出してくださったり、武蔵野市観光機構のHPや、吉祥寺.meでもご紹介くださいました。
一番驚いたのは、武蔵野赤十字病院が布マスクを必要とされているとTwitterで呼びかけたところ、驚くほどたくさんの方々がご協力くださったことでした。
プロジェクトで集まったマスクにについて
小松由美さん談〜
地域で始めたほんの小さなプロジェクトのつもりが、Twitterの反響で全国から送っていただき、本当にびっくりしたのですが、どんどんマスクの山ができていきました。
5月1日から6月15日の間に、合計11,321枚のマスクが集まり、
・武蔵野赤十字病院 1,324枚
・武蔵野市教育委員会 4,960枚
・武蔵野市民社会福祉協議会 5,037枚
を寄付させていただくことができました。
「ハートマスクプロジェクト」をやってみて感じたこと
小松由美さん談〜
「商店街」は、そこに暮らす人、集まる人をつなぐ場であるという事を改めて感じました。
優しい想いをつなぐプロジェクトとして、「ハートマスクプロジェクト」と名前を付けスタートしたのですが、本当に名前の通りのプロジェクトとなりました。日本には優しい気持ちの人がいっぱ~い溢れている!という事を実感し、とても幸せな気持ちになりました。
沢山の皆様の温かいお気持ちをお繋ぎすることができました事に、心より感謝いたします。
ご協力いただきました全ての皆様、本当にありがとうございました。
今後の抱負を聞かせてください。
小松由美さん談〜
人と人がつながってまちになる。
吉祥寺は気取らない普段着の、いつもだれかの暮らしと共にある街です。
だけど、参加すると絶対にもっと楽しくなりますよね~。
訪れた人みんなが街のひとりになってくれたら。サラダボウルではそんなことがしたいです。
「ねえねえ、いっしょに楽しもう!吉祥寺で!」という気軽さで。
吉祥寺には小松さんのような、街を愛し、さまざまな形で街をサポートしている人たちがたくさんいます。「吉祥寺」は人気の街ですが、その魅力をつくっているのは、吉祥寺を愛する、魅力的な「人たち」なのです。
これからも、当コーナーで吉祥寺が誇る「人たち」をご紹介して参ります。