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表と裏を一つの面で同時に表現する画家「谷充央」の作品観たことある?

カルチャー
吉祥寺美術館

初期作から最新作まで、一気に鑑賞できるチャンス!

吉祥寺美術館で、谷充央「風景の表/裏」が開催されました。
一貫して「表と裏」を主題に制作を続ける画家、谷充央(たに・みつお)の初期作から最新作までを概観する初めての機会です。

「人は“表と裏” “内と外” “陰と陽”あるいは“本音と建前”を使い分けながら、しかし常にその二面性を包含している“個”」であり、「そんな表裏を一つの面で同時に表現したい」と谷はいっています。展覧会は、アクリルや墨による絵画、シルクスクリーンによる版画などによって構成されています。

《表裏 75-A》1975年 アクリル、キャンバス
Photo: Yohei Yamakami

画布の「裏」から「表」に絵具をにじみ出させる手法。

最初期には画布の表裏をモチーフとして “表裏があるもの”の形象を画面上に示していた谷ですが、次第に、画布の「裏」側から布地の目を通して「表」側に絵具をにじみ出させる、という手法を取るようになったそうです。
谷の絵画において表裏は同等の価値をもっており、谷は「表」でもあって「裏」でもある絵画をつくりだそうとしているのです。

《Landscape 90-c-2》1990年 アクリル、キャンバス
Photo: Yohei Yamakami

「表」と「裏」を包含する、自分の姿を見つめなおせるかも。

谷はしばしば、画題を“Landscape”としています。
「表」と「裏」とが、つねに入れ違い、立ちあらわれる谷の絵画において、landscape=風景とは、一方向から眺望されるものではなく、「表」でもあり「裏」でもある、あるいは「表」でもなく「裏」でもない、いわば全体です。
それは、この現実世界において「表」と「裏」とを包含する私たち自身の在りようとも重なるのです。

《Landscape 98-13》1998年 アクリル、キャンバス
Photo: Yohei Yamakami

谷充央「風景の表/裏」

終了しました。
会期:2021年4月10日(土)~5月30日(日)
休館日:4月28日(水)、5月26日(水)
開館時間:10:00~19:30
入館料:一般300円、中高生100円
(小学生以下、65歳以上、障がい者の方は無料)

武蔵野市立吉祥寺美術館
武蔵野市吉祥寺本町1-8-16 コピス吉祥寺A館7階
Tel. 0422-22-0385

詳しくは美術館公式サイトでCheck!

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