「モネの池」の景色が懐かしい。現在は外来種の「コカナダモ」に。
吉祥寺の自然「ツツイトモ」の大群生の復活なるか?
この夏、井の頭池を散歩した方は、水草を見て「なにか違うな〜」と思われたのではないでしょうか?
ゆったりと水面に漂っていた美しい水草が観察できたのは2020年のこと。池のほとりから見ることができたモネの池のような美しい景色は在来種の「ツツイトモ」でしたが、今年池全体に広がっている水草は、外来種「コカナダモ」です。
2020年には「ツツイトモ」が満開となり、何万もの細い黄色の花が水面から突き出している景色が見られました。
一般的な花のイメージとは形が違うため、葉の部分かと思われがちですが、じつは「花」。
残念ながら、貴重な景色を今年は見ることができません。
絶滅危惧種の大群生をもう一度観察するには?
2013年〜2017年にわたり3回行われた「かいぼり」のおかげで、池の環境が一旦蘇っていました。
しかし3年前に、外来種の「コカナダモ」が確認されたあと、急激に増殖。2022年には池全体ひ広がってしまったのです。
「コカナダモ」が増殖したことで、光がほかの草に届かなくなる上、草が枯れた後は、腐って池の底に滞留し、水質悪化の原因になりかねないそうです。
保全活動は、地道に続けることが必要だと痛感させられます。
昭和10年代には、井の頭池の水は飲まれており、湧き水が豊富で、泳いで遊んでいたそうです。
美しい「モネの池」の復活を目指したいものです。