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氷河期は大陸と地続きだった。日本列島のなりたちを証明する「ツシマヤマネコ」。

吉祥寺の自然 ツシマヤマネコ

「ツシマヤマネコ」は何の仲間?

現在、井の頭自然文化園では、オス1頭とメス2頭の「ツシマヤマネコ」が飼育されています。
「ツシマヤマネコ」は長崎県対馬だけに生息する、国の天然記念物。絶滅の恐れがある動物です。

「ヤマネコ」という名前から、家で飼われているネコに近い動物?と思いがちですが、じつはどちらかと言うとイエネコよりもヒョウなどのネコ科動物に近い動物です。
ハンターであるネコ科動物は、木登りや泳ぎが上手く運動能力にすぐれていて、動きが敏捷です。
その体の大きさはさまざまで、体格によって狩る獲物のサイズが異なります。「ツシマヤマネコ」は、ネコ科動物の中でも小型な種で、モグラやネズミを捕らえ、時にはヘビやカエル、小鳥なども食べます。

大陸から渡ってきた「ツシマヤマネコ」。

日本でくらすヤマネコは、対馬の「ツシマヤマネコ」と西表島の「イリオモテヤマネコ」のみです。

なぜこの2つの島のみにヤマネコが生息しているのでしょう?
実は氷河期の日本とユーラシア大陸が地続きだった頃に、大陸から日本へやってきたヤマネコたちが住み、生き残っていると考えられています。
日本のヤマネコたちの存在は、日本と大陸が地続きだったことを証明する上でも貴重な存在なのです。

ツシマヤマネコ

「ツシマヤマネコ」と「アムールヤマネコ」はどこが違うの?

2020年2月現在、井の頭自然文化園には「ツシマヤマネコ」3頭のうちシニアの「もも」と「アムールヤマネコ」が2頭展示されています。

「ツシマヤマネコ」は日本の対馬に生息し、「アムールヤマネコ」は中国東北部からシベリア東南部、朝鮮半島に分布しています。
遺伝子で調べたところ、「ツシマヤマネコ」は約10万年前に大陸から渡ってきたようです。
「ツシマヤマネコ」と「アムールヤマネコ」はそっくりで、いわば、遠い親せきのような関係にあります。

「ヤマネコガイド」でヤマネコ博士に!

井の頭自然文化園では、ヤマネコの生態を伝えるためにボランティアによるガイドもおこなわれています。
「ツシマヤマネコ」について、実物大のぬいぐるみやフンの標本などを使いながら、イエネコとの違いやくらし、生息地での現状などを聞くことができます。

日時:第2・4土曜日、第2・3・5日曜日の13:30~14:30
場所:井の頭自然文化園(本園)ヤマネコ舎
※ 国内外での新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止、および来園者の方々の安全を考慮し、2020年2月22日(土)から3月15日(日)までヤマネコガイドを休止します。

詳しくは「井の頭自然文化園公式サイト」をCheck!

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