当コーナーでは井の頭自然文化園 動物解説員の草野さんにじっくりお話をうかがい、いきもの達のディープな情報をお届けします。
オンラインでツアー気分を味わったあとは、文化園に足を運んでみてくださいね！！
（取材：2020年7月初旬）

人間によって作られてきた動物たち。

編集部：
ヤギにヒツジ、ブタ、ニワトリもいます！

草野さん：
ここで見られるのは、家畜化された動物たちです。肉や毛皮、卵、乳なんかををたくさん取れるように改良されてきました。

編集部：
どの動物も馴染みのある動物ばかりです！
ヤクシカと比べると、なんだかおとなしい気がします。

草野さん：
家畜化するにあたって、人間が扱いやすいように攻撃的な性格ものは除いて、穏やかな性格ものを選んできましたから。

草野さん：
家畜だけ残って、祖先である野生種が絶滅してしまった種もあります。ウシやウマの祖先は、すでに地球上から絶滅してしまいました

編集部：
ハワイの裸馬なんかは野生種なのかと思っていました！

草野さん：
あれは、一度は人間によって飼育されていた「家畜」が逃げ出したりして野生化したものですね。
アメリカの「ムスタング」や宮崎県の「御崎馬」なんかも同じです。

草野さん：
羊は祖先が残っています。
野生の羊は、定期的に毛が生えかわります。一方で、家畜の羊の毛は生え変わりません。
人間が毛を得るために改良しつづけた結果、どこまでも毛が伸びつづける体質になっています。

編集部：
永遠にのびっぱなしとは。
もし毛刈りをする人がいなくなったらどうなってしまうんでしょうか。

草野さん：
うーん、野生ではとても生きていけないでしょうね。

草野さん：
ブタの祖先はなんだと思いますか？
ヒントは鼻の形です！

編集部：
鼻…長い…象ではないですよね。

草野さん：
イノシシです！

編集部：
ああ、かなり面影があります！
ニワトリの祖先はまだ存在していますか？

草野さん：
「セキショクヤケイ」といって、東南アジアやインドで現代でも存在しています。
見た目はけっこうニワトリに近いです。

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基本情報：
・哺乳綱　偶蹄目イノシシ科　ブタ（家畜、品種チャイニーズ・ポットベリー）
・鳥綱　キジ目キジ科　ニワトリ（家禽、品種チャーン）
・哺乳綱　偶蹄目ウシ科　ヒツジ（家畜、品種コリデール）
・哺乳綱　偶蹄目ウシ科　ヤギ（家畜、品種不明）
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