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いきものガイドツアーvol.11 〜水生物園編

吉祥寺の自然 いきものガイドツアー

変わりゆく井の頭池。

当コーナーでは井の頭自然文化園 動物解説員の草野さんにじっくりお話をうかがい、いきもの達のディープな情報をお届けします。
今回は井の頭公園側に位置する「水生物園」を深掘り! (取材:2020年10月初旬)

なんせ近い!水生物館のいきもの達。

このほかヤマセミ、カイツブリもいます

編集部:
「かいぼり」前の井の頭池の様子を再現した展示にやってきました。
カイツブリにクサガメ、コイ、ミシシッピアカミミガメと井の頭公園で親しまれてきた生き物たちを間近に見ることができます。
どのくらい間近かというと…

本当に近い!亀の手のひらまで観察できます。ミシシッピアカミミガメ

草野さん:
井の頭池といえば「かいぼり」が話題になっていましたね。2013年度、2015年度および2017年度に井の頭池の水を抜き、外来生物を駆除する「かいぼり」を行いました。
人が放したと思われるブラックバス(オオクチバス)やブルーギル、ミシシッピアカミミガメ、コイなど、たくさんの外来種を取り除きました。

編集部:
コイって外来種なのですね。知らなかったです。

草野さん:
かなり昔からいる外来種ですね。
池の底の泥をまきあげながら餌を食べるので、水草が生えにくく、水も濁ってしまうんですよ。

編集部:
たしかに、かいぼり前の池はいつも水が濁っていました。

草野さん:
かいぼりで太陽光が水底まで届くようになりました。
そうすると藻類や水草が生育できるようになり、水生昆虫や動物プランクトンも増えてきます。
また、水草は小さな魚の隠れ場所になるため、ギンブナやモツゴ、ウキゴリなどの小魚が増えてきます。
そうして、小魚はカイツブリのような水鳥たちの格好の餌になります。
まず初めに、水が澄んでいて太陽光が池の底まで届くことが大事なんです。

編集部:
井の頭池、かいぼり前は濁っていて底が見えなかったですもんね。
すこし前に水草が繁茂して話題になっていましたが、環境が改善しているということ。今後が楽しみです!

草野さん:
池の多様性の回復については、他にもたくさんの要因があって、ここで語りつくすことはできません。ぜひまた水生物園に学びに来てくださいね。

水草と戯れるフナやウキゴリたち。何時間でも見ていられそう

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登場したいきものたち
カイツブリ クサガメ コイ
ブラックバス(オオクチバス) ブルーギル ミシシッピアカミミガメ
ギンブナ モツゴ ウキゴリ
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