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長崎の「平和祈念像」は井の頭公園で作られた!

カルチャー 北村西望アトリエ外観

北村西望のアトリエは移築ではなかった!

井の頭自然文化園のことを「動物園」と思っている方も多いかもしれませんが、じつは、大人にも見応えのあるカルチャーの詰まった空間です。

彫刻の森

見応えのある彫刻が、豊富に展示されているアート空間。

井の頭自然文化園(本園)のエントランスを入ると、動物の展示や子どもたちが遊べるスペースが広がっていますが、さらに奥へ進んでいくと、屋外に展示されている彫刻園の森が現れます。

木陰の小道に沿って、北村西望の彫刻が展示され、静かなアート香る空気が流れ、クオリティの高い作品群は屋外だけでも圧巻。
彫刻園の森と呼ぶにふさわしい展示は、吉祥寺のヒミツの宝箱のようです。

北村西望アトリエ

「平和祈念像」制作のために建てたアトリエ。

長崎の「平和祈念像」は有名ですが、高さ9.7メートルの作品を制作するため、井の頭公園内にアトリエが建てられたのです。
アトリエには作品をあらゆる角度から確認できるよう、大きな回転台や、天井近くまで登れる階段も設置され、アトリエ脇には非公開の生活スペースや書庫も作られ、2階部分には作品を眺めることができるデッキもあります。

北村西望アトリエ

西望が10年間暮らしたというアトリエには、西望が使っていたテーブルセットもそのまま残され、座ることもできます。制作当時の雰囲気が井の頭自然文化園内に残っています。

北村西望が「平和祈念像」を制作したのは、なんと70代のころ。その後も102歳で生涯を終えるまで、精力的に創作活動を続けました。
教科書で有名な作品として知っていただけの作品が、実際に作られた場所に足を踏み入れてみて、北村西望の人柄や作品制作への情熱が生き生きと感じられ、圧倒されます。

平和祈念像

彫刻館には「平和祈念像」のシルバー版を展示。

北村西望は、新しい素材にも果敢に挑戦し、日本の彫刻界を牽引していました。
長崎の「平和祈念像」はブロンズ製ですが、彫刻館の中には、シルバーに塗られた巨大な「平和祈念像」が展示されています。

収蔵庫には油絵や彫刻の型がズラリと並び、北村西望が人生でこんなにたくさんの作品を制作したのかと驚かされます。収蔵庫内はヒンヤリと寒い室温で湿度も管理され、作品を守っています。

北村西望収蔵庫
2019年のバックヤードツアーの様子

吉祥寺駅から徒歩10分足らずの井の頭自然文化園。街の喧騒から離れ、カルチャーを感じながら自然に囲まれて過ごせる、宝物のような場所はオススメです。

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